この世界の片隅に展

夏に帰省した時に観に行こうと思っていた展示、結局帰れなかったので会期終了間際にやっと観ることが出来ました。

こうの史代の「この世界の片隅に」展@呉市立美術館。
色々と実験的な遊び心溢れる作画が特徴の漫画でしたので期待していましたが、やはり原画はイイね。線の瑞々しさが印刷物とまるで違う。
漫画の原稿用紙で表現出来ない素材の筆記用具(例えば口紅)などを使用する際は、別の紙に描いてそれを貼り付けていたり、筆線だけの原稿とかも素晴らしいかったな。
驚いたのは、ホンワカした画風なんだけど、背景などの遠近、パースなどの手がかり線を仕上がり画面では見えない青い線で描いて残していた事です。
最後まで意識して描いているからだろうな。
衣服の下の腕の線なども青い線で残していてデッサンの狂いがないように注意を払っているのが興味深かったです。
そして単行本の表紙カラー原画の美しいこと!
一枚の絵として見ると全然違うな。
今度公開の映画の出来がいい事を願うのみです。